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中央公園までは少し距離がある。もちろん車で行くの。
あいつが引っ越してから、私は誰かを好きになることが出来なくなった。あいつが微妙な関係のまま引っ越したから。
連絡はたまにとっていた。でも、柳くんのメールの内容は、私の知らない世界の話だった。
あっ、ちょうど柳くんが横断歩道の前で信号が変わるのを待ってる。
ちょっと早く行ってよ!
あいつを引き殺すんだから!
前には車が一台いた。
あっ、信号が変わる!
はぁ……諦めるしか……えっ?前の車信号無視して……あ、引いて行った。
怪しまれるかナ?逃げよ。
…やっぱり気になる。戻ろう。
えっ?救急車が来てる。柳くん?
「こ、恋人です!」
「乗ってください!」
しぶといネ。まぁ、いっか。とどめを刺してあげる。
「あっ、目が覚めた?」
少しうつろな目の柳くんに言った。
寝静まったようね。周りに気配は無しっと。
じゃあネ、初恋の人。
寝てる彼の体に包丁を刺した……。
これでよかったよね……。
深夜、あいつは出血多量で死亡した。
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