ピリオド

2/5
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
銀座で流行りの安い服屋の前で女を待っていると突然目の前に悪魔が現れた。 どうやら俺にしか見えないらしいその悪魔は、恐らく俺にしか聞こえない声でお決まりの台詞を言った。 お前の一番大切な物と引き換えに、どんな願いも1つ叶えてやるよ 目の前でフワフワ浮いてる歯磨き粉のコマーシャルに出てくるバイ菌みたいな奴の言うことは、俺の頭が急におかしくなったのでなければ、疑う方が不自然だ。 俺は安い服屋に並んだ人の列に聞こえないよう、心の中でバイ菌に話しかけた。 聞こえない声で話しかけてくるんだ、頭の中の声ぐらい聞こえるだろう。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!