《2》現れた最悪

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まるで水を打ったかのようにシーンとする体育館。 集まった一年生は皆ぽかんとしてステージ上の女生徒を見つめている。 「ありゃ?なんだ、みんな元気ないなぁ。知らないかな、コレ。『マクロスF』っていうアニメの……」 頭をボリボリ掻きながら説明を始める女生徒。 そこに舞台袖から仲間らしき男子生徒がコソコソと現れ、彼女に耳打ちする。 「あの、会長、やはり知らない子もたくさんいるので……その、早く始めちゃって下さいませんか……?」 ステージ上に向けられる白い視線の巻き添えをくらいながら、その男子生徒はかなり肩身が狭そうだ。 「リアクションがないとテンション上がらねーなぁ……ま、しょーがねー、始めるか」 不満そうに唇を尖らせながら、その女生徒はマイクを掴む。 「まずは一年生の諸君、入学おめでとう!アタシは此処、蒼帝中学の生徒会長、草薙ヨイコだ。以後よろしく!」
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