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『さぁ清四郎さん、座ってください。今日は貴方の歓迎の宴なんですから』
小桃の右隣に座っていた、劉永徳がにこやかに言った。
『そうですぞ、今日は貴方の歓迎の宴…来賓たる貴方が座らなければ…宴は始めれませんからな』
左隣に座った曹鍾輝が言葉を継ぎ、清四郎に席に付くよう仕草で促した。
『小桃様の恩人たる貴方と、また同じテーブルに座る…人生とは面白いものですな。
「盟友(とも)遠方より来たる、また楽しからずや」と言う心境ですかな』
孫鳳越が周りを見回して言った。
『では、お言葉に甘えて』
清四郎はそう言って、席についた。
『張も座って♪一緒に食べよ♪』
不意に小桃が張に言った。
『え…俺は良いですよ、場違いかと…』
『ははは、張よ。小桃様がああ言っているんだ。お前も席につけ』
劉がにこやかに声を掛けた。
『そうだぞ、張。一緒に料理を食べようじゃないか』
曹もそう言い、傍らでは孫が微笑みながら頷いていた。
清四郎を歓迎する宴は…和やかな雰囲気の中で始まった。
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