64人が本棚に入れています
本棚に追加
男は、舌打ちをしつつシールドの影に機体を隠す。
それと同時に、かなりの振動がコクピットを揺さぶる。
「チィ、流石は首都防衛部隊って所か。」
片腕で撃っているからか、その衝撃のお陰で照準が定まらないようだ。
だが、《雷光》のパイロットも、数々の死線を潜り抜けたベテランであり、その意地もある。
『いくら第二世代機とて、二機相手ではっ! 』
オープンチャンネルの通信では、相手のパイロットが吠えている。
それと同時に、じわじわとシールドの耐久力も減っていく。
このままでは手詰まりか、と、コクピットの男は再び舌打ちをしつつ、自身が置かれている状況を整理する。
最初のコメントを投稿しよう!