一話・第05遊撃小隊

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男は、舌打ちをしつつシールドの影に機体を隠す。 それと同時に、かなりの振動がコクピットを揺さぶる。 「チィ、流石は首都防衛部隊って所か。」 片腕で撃っているからか、その衝撃のお陰で照準が定まらないようだ。 だが、《雷光》のパイロットも、数々の死線を潜り抜けたベテランであり、その意地もある。 『いくら第二世代機とて、二機相手ではっ! 』 オープンチャンネルの通信では、相手のパイロットが吠えている。 それと同時に、じわじわとシールドの耐久力も減っていく。 このままでは手詰まりか、と、コクピットの男は再び舌打ちをしつつ、自身が置かれている状況を整理する。
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