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緩い放物線を描きながら、《深紅の烈火》が落ちていく。
隊長機が気付いた様だが、反応が間に合わない。
間に合う訳がない。
『ちょ、《跳躍》しただとっ!? 』
驚愕の声と共に、メインカメラや索敵機能満載の頭部ユニットと視線が絡む。
《雷光》の50mmの銃口が《烈火》に向けられるのと、ナイフが彼のコクピットを貫くのはほぼ同時だった。
隊長機らしき《雷光》が沈黙したのを目の端で確認し、右手の50mmを別方向へと三点射。
弾丸は、狙い違わずに二機目のコクピットを直撃した。
『ッ!そ、そんなっ!? 』
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