~始まりの時~

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 空華もまた何時もとは異なるおかしな感覚を感じていた。 自分の中に自分とは異なる何かを感じる。 「誰か居るのか…?」 (よく解ったね~!) 「!?」 (いぇーい!) 「!?」 (無視してるの!?) 「……俺の中から声がする」 (あぁ!別に声出さなくても考えるだけで伝わるよー) 『……これで伝わるのかの?……君は誰じゃ?』 (説明は後でするよー。その前にちゃちゃっと済ませたいからさぁ) 『……済ませるって何を?』 (まぁまぁ、簡単なことだから気にしなくていいよー) 『……え?』 (……シェマの子よ汝の名を申せ) 『名前を言ったらどうなるんじゃ!?』 (君に悪いことないと思うよー。ちゃちゃっと名前言ってよー。ふふふ) 『……まぁいいか。どうせ言わないと終わらないんじゃろ?』 (うん!) 『……泉空華。これでいいかい?』 (泉空華…汝を我の契約者とす。我名は空間を操る精霊イル。はい、これで終わりー! あなたが死ぬまで私は一緒にいるから宜しくね!) 『まじ?』 (超大まじだよー。あなたの力になってあげるんだー) 『うそ!?』 (精霊はね、嘘は言わないのだー!うふふ!) 『精霊?』 (そだよ。あなたに力を貸してあげるの) 『…力?』 (うん!私の場合は空間を自由に使える力かなー) 『空間を使える?』 (うん。思ったところに翔んだりとか) 『なぜそんな力が必要になるんじゃ?』 (昼のアザルの人の話し聞いてなかったのかな?……まぁ追々解ることだよぉ) 『……んー。よくわからんから色々聞かせてな?』 (まだまだ時間は残ってるからゆっくり教えて行くよー。……てか今日はもう寝なさーい。寝る子は育つってね!) 『……そうじゃの。今日は色々と疲れたわ。明日から一杯教えてーや』 (簡単なことなら答えてあげるね!) 『よろしくの。……じゃあ寝るよ。……おやすみ』 そう言い、空華は目を瞑ると直ぐに寝息をあげたのた。 (おやすみなさい。……いい子みたいでちょっと安心した)
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