~異変と精霊~

12/16
前へ
/777ページ
次へ
「ちょっと肩見せてや?」 「え?どしたん?」 優は哲に返す。 哲は優の傷口を見ていた。 そして手を当てて、 「癒せ。ヒーリングウォーター。」 哲の手から水が出た。そしてその水は優の肩を優しく包み込んだ。 「……お!」 優が驚く。 肩の傷が治って行く。 刹那と空華もそれをただ唖然と見ていた。 「哲も精霊とか言うのがいるんか!?」 優は尋ねる。 「ううん。さっき体が動かなくなった時、頭の中で浮かんだんよ。水の精霊、ウィーって言うんだって~」 哲は嬉しそうに言う。すると哲が急に腰を落とした。 「あれ…。体が重たいの…」 力を使うと体力を使うみたいだ。刹那と空華もそうであったし。 「みんなちょっとこのまま休憩しようか」 優しい笑顔で言う優。 皆は近くの段差に腰を下ろした。 「それで優。なんであんなに強いの?」 空華は思ってたことを尋ねた。 「う~ん。何て言えばいいんじゃろ…」 優の声は静かだった。
/777ページ

最初のコメントを投稿しよう!

457人が本棚に入れています
本棚に追加