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「ちょっと肩見せてや?」
「え?どしたん?」
優は哲に返す。
哲は優の傷口を見ていた。
そして手を当てて、
「癒せ。ヒーリングウォーター。」
哲の手から水が出た。そしてその水は優の肩を優しく包み込んだ。
「……お!」
優が驚く。
肩の傷が治って行く。
刹那と空華もそれをただ唖然と見ていた。
「哲も精霊とか言うのがいるんか!?」
優は尋ねる。
「ううん。さっき体が動かなくなった時、頭の中で浮かんだんよ。水の精霊、ウィーって言うんだって~」
哲は嬉しそうに言う。すると哲が急に腰を落とした。
「あれ…。体が重たいの…」
力を使うと体力を使うみたいだ。刹那と空華もそうであったし。
「みんなちょっとこのまま休憩しようか」
優しい笑顔で言う優。
皆は近くの段差に腰を下ろした。
「それで優。なんであんなに強いの?」
空華は思ってたことを尋ねた。
「う~ん。何て言えばいいんじゃろ…」
優の声は静かだった。
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