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容姿の違いもあり彼らと生物は互いの呼び名を考えた。
この地に暮らしていた種族をアザルと名付け、他の世界から来た種族をシェマと名付ける。
二つの種族で暮らし始めて五百年立った時だった。
世界に変化が訪れる。
シェマは自らの地位や名誉を求め始めた。土地を奪い合い、同じ種族同士で争いを始めだしたのだ。
始めは小さな争いだったが何時しかそれは、世界を包み込む程に広がった。
そんな中でアザル達は戦いを止めさせようとシェマに声を掛け続けた。しかしシェマは止まらない。
それどころかアザルを奴隷兵士に使おうと牙を向け始めた。
それでも争いを嫌うアザル逃げながらも争いを止めようとした。
しかし、願いも虚しく、そして儚く散ってしまった。アザルを先導していた女王は戦乱の中で命を落としたのだ。
怒りや哀しみ包まれたアザル達は剣を取り立ち上がろうともしたが、最後まで平和を願った女王の意志を考え踏み留まった。
次第に逃げ場を無くすなかで彼らが最後に取った行動は、穴への逃避。
暗闇に包まれた世界へアザルは逃げ込みそして穴を閉じる。
産まれた地を離れた彼らをその後見たものはいない。そして争いを続けていたシェマがどうなったかも歴史には残っていない。
この事実を知る者すら、もういないだろう。
これから語るのはそれから二万年後の話なのだから……。
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