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鈍い音と共に、両者の拳が顔を捉える。
後ろの仲間は助けに行く事もなく、ただ二人の殴り合いを見続けた。
「俺が……勝つ!」
どちらもぼろぼろになった体を更に殴りつける。
1分が過ぎ2分が過ぎ5分以上経っても。
立ち続ける二人。
「脚が……」
両者の力は互角に思えたが金髪の少年は膝を地面に着けた。
「喧嘩は魅せるもんだろ」
オールバックの少年がここぞとばかりに金髪の少年に畳み掛けた。
「シャイニング……」
金髪の少年目掛けて放たれたそれは俗に言う膝蹴りだった。
「ウィザード」
膝蹴りは金髪の少年の顔を捉えバキッっと言う音が辺りにこだました。
そのまま、金髪の少年は地面にうつ伏せに倒れた。
これが、のちに中学の伝説の話となった「御堂橋の喧嘩」である。
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