第二章 マーキュリー

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「地球を狙っている存在は『冥王神』、つまり冥王星だ。あくまでも私の勘であって断定できないのだが…」 冥王星だって?また大層なもんがでてきたな。なんで断定できないんだ? 「敵も自分の力を地球人に与えていて詳しく調べられないのだ。だが私が勘づいたのは8年前の第9536742598745562回プラネット会議で冥王星一派が宇宙再生計画を議題に持ち出してきたからだ。もちろんその議題は太陽神によって取り消された。だがその計画が内密に実行されているとすれば…この件についてつじつまがあう」 話の流れからして100%そいつらが怪しいと言うことが言える だがその計画と地球がどういう関係なんだ? 「地球にはあるものが隠されている。それは地球の核内部にあるジュラースと呼ばれるものだ。それは直径1㌔の超エネルギー凝縮球でそのエネルギーは宇宙を消失させるほどだ」 なんだって?そんな危険なものの上で俺は暮らしていたのか…信じられん 「信じられないのも無理はない。まあ最後まで聞いてくれ」 アクエリアスは説明を続ける 「奴らはジュラースを使って宇宙を再構築させるきだ」 というより奴らって冥王星以外どこの星のなんだ?それにどうやって奴らはジュラースを手に入れるつもりなんだ? 「奴らは冥王星をはじめとし、土星、海王星、あと天王星の4惑星だ。あとこれは推測だが奴らの魔法を使えばジュラースをてにするのは難しくない。まず冥王星の空間魔法でコア周辺のマグマをとりのぞき、それによってできた空間に土星の土魔法と海王星の水魔法で生成した擬似地球でコアを覆い、天王星の強力な移動魔法を使えばエネルギーを留めたまま手にすることができる。これが一番有力な仮説だ」 なんとも壮大な仮説だな。だがそれが可能ならとっくに地球はコアを失ってばらばらになっているはずではないのか? 「そうだ。いいところに目をつけているな。それでいい。実はあの4つの星は地球から離れすぎていて、いくら惑星の魔法でも途中で弱体化しジュラースに影響するほどの魔力をもたなくなってしまうのだ」 じゃあこのままだったら大丈夫じゃあ……ないんだな。地球に俺達と同じ契約者がいるもんな 「そうだ。契約者は今は不完全な魔力しか受け取ってないが、魔力が完全に伝わるのは時間の問題でもうそんなに時間はない気がする」
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