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「確かに俺も強くは言えないけどさ…。何でそこまで告白に躊躇してんだよ」
涼也がそう聞く。
「……告白してもし失敗したらもう友達にも戻れないかもしれないだろ。そしたら俺立ち直れねえよ」
少し苦笑いしながら優哉が答える。
「そんなこと言ったらきりねえよ」
「分かってるよ。俺もこれ以上先延ばしにするのも嫌だしな」
そして優哉は一息ついた後、覚悟を決めたようにこう言った。
「決めたよ。今度の修学旅行の間に百合に告白する」
「ついに言うのか…」
涼也がいよいよかという感じでそう言った。
「ああ、長年の思い精一杯ぶつけてみる」
「もし駄目だったら何か奢ってやるよ」
「今それ言うか……」
冗談と分かっていることもあり、涼也のその言葉に優哉は思わず苦笑した。
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