542人が本棚に入れています
本棚に追加
「涼也の言うとおりこのビルには階段は1つしかない。死体の落下直後に俺は屋上に向かっているから屋上に犯人がいたら階段で鉢合わせになるはず……と言いたいんだろ」
優哉の言葉に涼也が頷く。
「しかし、俺は屋上に来るまでに誰ともあってない。ならば犯人は死体を落としたあとどこに消えたのか……答えは簡単だ。最初から屋上には誰もいなかったんだよ」
「は!?誰もいなくてどうやってあの人間は落ちてきたんだよ!」
原が優哉に向かってそう言う。
「犯人はあるトリックを使って屋上にいなくとも死体を落とすことを可能にした。そのトリックに使ったのがこれだ」
そう言って優哉はハンカチに包んだあるものを全員に見せた。
最初のコメントを投稿しよう!