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「なあ涼也、あの選択は正しかったのかな?」
屋上のフェンスに寄りかかりながら優哉がそう呟いた。
「俺はあの選択は間違ってないと信じてる。でも、『あいつ』のいうとおり、『あいつ』の家族をバラバラにしたのも事実だからな」
優哉は少し前にある殺人事件の捜査に関わったのだが、優哉の推理によって導きだされた犯人が何と優哉の友人の姉だったのだ。
優哉は己の信念に従い友人の姉が犯人であることを警察に伝えた。
しかし、彼女が逮捕された後、身内である優哉の友人の家族は世間から厳しい目で見られ、父親は仕事を失い、優哉の友人であった彼も学校にいられなくなり、転校してしまったのだ。
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