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シキ「はぁー・・・」
シキ(市役所に行くのがこんなめんどくさいの初めてだぞ・・・)
目的地はワイズ魔法市役所。
アルは頻繁に市役所に出入りしている。
市役所内にある比較的大きな部、「モンスターハント部(通称:Mハン)」でアルバイトをしているからだ。
といっても役所の部なので簡単に許可はおりない。
アカデミー生は4年生以上で、モンスター取り扱い資格検定試験(通称:M検)で准2級取得していなくてはならない。
そして今日、それに関してシキは表彰される。
シキ(うっわ・・・)
市役所前には既に山ほどの人だかり。
テレビカメラや新聞記者もたくさん来ていた。
シキ(こんな・・・おおごとにしなくていいのに・・・)
溜め息を吐いて、シキは歩みを進める。
野次馬を市役所の人間がガードしており、そこにはレッドカーペットが敷いてあり、その前には4年の時の担任のアラン先生が立っていた。
アラン「シキ、いよいよだな。緊張してないか?」
シキ「大丈夫ですけど・・・こんな大騒ぎにしなくても・・・」
アラン「騒ぎにもなるさ。表彰のために、国王がいらしてるくらいだからね。」
シキ「えっ、王様が・・・まさか、このためにわざわざ?」
アラン「まあ、無理もない。216年振りの快挙なんだから。」
シキ「そんなに!?」
アラン「そもそもアカデミー生がここまではこないよ。さ、行っておいで。」
シキ「は、はい。」
シキは先生の横を抜けて赤の絨毯に足を置いた。
まわりからはスゴい大きさで歓声が上がる。
途中アルクたちの顔も見えたが、シキは何気ない顔で歩いてゆき、カーペットの向こうで壇上に立っている国王の前で立ち膝し、頭を下げた。
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