2.少年の偉業

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店主「おいシキ、話をちゃんと聞いていたのか!?御せなければ心を……」 オリバンダーが言うより早く シキ「ふんっ!!」 シキがネックレスを持つ手に力を込める。 ガタガタガタガタガタガタ 窓ガラスや椅子や棚が一斉に揺れる。 ガランガランガランガラン 立てかけてあった錫杖が一斉に倒れる。 すると、 カッ! とネックレスが光を放ち、次の瞬間、黒い錫杖に形を変えた。 シキの身の丈ほどある錫杖は、木製のような歪みはまるでなく、鉄パイプのように真っ直ぐで、先端部に小さな半透明の宝玉が埋め込まれていた。 店主「…おぉ……御することができたか…」 シキ「はい。最初はけっこぅ暴れてきて、たしかにメンタルきつかったですけど、杖に魔力ありったけ注ぎ込んだら、押し黙っちゃいました。」 店主「ほっほっほっ。いやいやいや、呪いの杖とまで呼ばれていたコイツを、サラリと押し黙らせるとは。本当に、久しく見ない『神童』じゃのぉ、シキは。」 オリバンダーは、シキの新たなパートナーが無事に見つかり、喜びの笑顔をみせた。
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