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シキ「ふあぁーっ、」
気が付くと、シキは自分の机にうっぷして眠っていた。
シキ「ああ・・・寝ちまったんだ・・・」
ふと気付くと、机にはアルクからの書き置きがあった。
アルク『1番よく見える場所取らなきゃだから先に行くぞ。寝坊すんな!』
シキ「ったく・・・見に来なくていいっつってんのに・・・」
ブツブツ言いながら服を着替える。
課題を全て終わらせたシキは、そこから毎晩遅くまで宿題写しにはげみ、一昨日全部を写し終えたアルクと共に、アカデミーの売店へ新学期から使う新しい教科書を買いに行った。
その教科書を読んでいたら寝てしまったようだ。
シキ「あー、首痛い。腰も痛い。」
着替え終えたシキ。
今日はいつもと違って制服を着ている。
上からローブを羽織り、内ポケットに魔法を使うときに必要になるペンほどの長さの手杖を、右のポケットに財布を突っ込んで1階の食堂へ向かう。
ちなみにシキとアルクの部屋は2階の222号室である。
シキ「おはようございます。」
寮母さんに挨拶し、テーブルに座る。
寮母「おはようシキくん。今朝は何にする?」
シキ「いつも通りで。」
寮母「はいはい。」
シキのいう「いつもの」は、「おまかせ」の意味である。
寮母「いよいよだねぇ。」
寮母さんがシキの前に朝食を出しながら言う。
食堂にはシキしかいないため、いつもは騒がしい食堂も静かだ。
シキ「まさか見に来たりしないですよね?」
寮母「まさか、今から行ってもしょうがないでしょ。見に行くんならアルくんたちくらい早く行かないと。」
シキ「アイツらそんなに早くから出かけたんですか?」
寮母「早かったよー。1番いいとこ取らなきゃって言ってた。」
シキ「ったく・・・あれだけ来るなっつったのに・・・ん。ごちそうさまでした。」
寮母「いってらっしゃい。しっかりね。」
シキ「昼は外で食ってきます。いってきます。」
朝食を取って、シキは街へ出る。
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