五章:取引

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『ドスン……』 パンダさんは大きな地響きを立てて、境内に降り立つ… それに伴うかのように辺りにどよめきが怒る。 「土地神様……」 その中で一人近づいて来る者…神主だった。 「ほぅ…これだけ僕達を追いかけ回して何が目的かと思ったら、そんなことか…」 パンダさんは心を読み、ハァとため息をつく。 「な、なにが分かったのぉ?」 白狐はそっとパンダさんに聞いてみると「大人の問題だから」と一言だけ告げるとこちらには話してくれなくなってしまった。 「…しょうがないなぁ…ちゃんと理由と一緒に言ってくれればあげない訳でもないのに」 「土地神様にそんなこと頼むとは恥ずかしいもので」……」 苦笑を浮かべながらパンダさんに話しかける神主の女性。白狐は話に入れず、拗ねたように残ったお稲荷さんを食べ始めている。
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