二章:陰陽師の罠

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「あら、今年も土地神様が春祭りにおいでになられたのですか?」 明らかに見えているように、視線を背の低いパンダさん達に話しかける一人の女性。 「うん♪僕の力を取り戻すためにも、毎年お参りとお祭りの全ての食べ物を食べないとね♪」 「えっと……パンダさん、だれぇ?」 白狐は親しく話すパンダさんと女性に戸惑うように聞いてみる。 「んー…この神社の陰陽師の人だよ?今はここの神主さんだっけ?」 「あら、覚えていただけていたのでしょうか、ありがとうございます。白い狐だとは珍しい妖怪ですね…では、お祭りでは人が混みます故、失礼します…お祭りをお楽しみくださいませ」 「うん、じゃあね♪」 パンダさんはブンブンと大きく手を振りながら別れる。白狐は少し怒りながら先へと進んでいった……。 「白狐どうしたの?」 「パンダさんのバカ……!」 心配そうにパンダさんは白狐に尋ねるが、答えようとはせず、お参りする方へと一人で行ってしまった…。
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