桜がくれた一時(丕三)

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曹丕は三成の案内により、ある丘を登る 本来なら城の近くには丘は存在しない しかし、世界は遠呂智によって融合融合されている為にその常識は通用しなかった 「…ここだ」 「桃…?いや、違うな」 丘の上には薄紅色の花を咲かす一本の木があった 「桜という。俺の世界である日の本の木だ」 「これが桜……」 三成は桜を見上げると笑みを浮かべる 慣れないものに囲まれている中、久しぶりに見た日の本のものに心が癒されたのだろう…… それは、幼子のように無垢な笑みであった 「……三成」 「なんだ?そう…っ…」 曹丕は三成の唇に自分の唇を重ね合わせる 軽く重ね、唇を離すと三成の頬は紅色に染まった 「…貴様は~~///」 「お前の頬の紅の方が桜より美しいな。三成?」 「この痴れ者が!!……帰るぞ!」 「………待て、三成」 その場から去ろうとした三成を後ろから抱き締めて引き留める
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