片想いの時間

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 2人を見ているだけで、心がすごくポカポカして私まで幸せな気持ちになれた。  どちらからともなく繋がれる手。  繋いだ後に照れくさそうにお互い、はにかみ合う。  私は教室の窓から手を繋ぎ帰ってゆく2人をいつも眺めていた。  それが私の日課で楽しみ。  誰にも打ち明けたことのない私の片想い。  多分、他の人からは理解し難いものだと思うけど、その時の私の"好きの形"。  元々内気な私は"告白"なんて考えられないものだった。  ただ見ているだけで……  ただ声を聞けるだけで……  胸が高鳴り幸せな気持ちにさせられた。  もしかしたらあの時の私は"恋に憧れ"ていたのかもしれない。  目立たない私は隣のクラスだったのに、すれ違っても彼の目に留まることもない。  多分私の存在すら彼は知らないと思う。  彼にとって"私"はそんな存在に過ぎなかったのだ。 .
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