15人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
由梨亜は松本晴希を自分の彼氏候補に入れていた。
他にも2、3人いる。
自分に落ちない男なんているわけない、そう由梨亜は自信を持っていた。
彼氏候補の男に近づく女は潰す。
松本晴希。
二年に進学してすぐに目をつけ、アプローチをしてみたものの、由梨亜のことをどうとも思ってないらしい。
ましてや、好きな女がいるという話も聞いた。
「晴希?あー、御影と仲良かったな」
「下の名前は?」
「何だっけ。御影ー…ま…、茉帆じゃなかったっけ」
御影茉帆。聞いたことある…。
少し考え、クラス替えの時にもらったプリントを思い出す。
自分のクラスにそんな名前を見た気がした。
晴希と茉帆のことをチェックし始めてから数週間。
その間に由梨亜は軽い気持ちで晴希に告白らしいことをしてみたがあっさりとふられた。
分かっていたとはいえ、自分がふられたことが屈辱だった。
そしてその屈辱を晴らす矛先は全て、茉帆へと向けられることになる。
最初のコメントを投稿しよう!