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何度も角度を変えては舌を絡める。
したこともないキスに、茉帆は息つぎもできないほどだった。
このキスだけではない。
SEXも、茉帆はしたことがない。
初めてを見知らぬ男の子にあげてしまうのか。
それはそれでどうでも良かった。
自分の身体を大切にしようなんてちっとも思っていない。
「…っ…はぁッ」
激しいキスが終わり、息づかいが荒くなる。
茉帆はぼーっと、男の子を見つめた。
男の子も見つめ返してきて、そのままソファーに押し倒される。
抵抗しようとは思わなかった。
このまま身を任せていたら、すぐに終わるだろう。
男の子は何のためらいも見せずに、右手を茉帆のスカートの中へと入れる。
そして太もものあたりをゆっくりと撫でた。
「……っん」
自然と声が出る。
電車の中でおっさんに触られていたときとは違う感覚。
不快、とは思わなかった。
「じゃ、始めるよ?」
右手で太ももを撫でながら、あいている片方の手で茉帆のワイシャツのボタンを外していく男の子。
慣れてるな、と思う。
「…うん」
やだって言ってもきっと、続けるんだろうということは分かっていた。
無理矢理するんじゃないってことを示した、みたいなそういう感じだった。
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