文化祭

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来る人はいないに等しいと思われるのに、地面は芝生がきれいに常に維持されていて、自然なところ。 心を落ち着かせる、居心地の良い場所だ。 カチッカチッカチッ…という音をさせ、ゆっくりとカッターの刃をだす。 そしてカッターを持つ手を左手首まで近づけた。 前に切った傷が消えない跡となって残っている。 その上からまた、何度も何度も傷を重ねていた。 一昨日切ったばかりの傷はかさぶたになっている。 そんなのも気にせずに茉帆はカッターを持つ手に力を入れた。 「…何してんの?」 「…っ!!」
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