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僕はこの世界でずっと一人なの?
抱えきれない
孤独、不安、絶望、恐怖……
「うわぁぁぁーー!」
僕は頭を抱え、母さんを失った赤子のように泣いた。
「どうしたの?」
頭に直接語りかける優しい声……
「あや……なみ? どこ?」
僕は泣くことを堪えながら声の主を探す。
…………
どこにもいない。
「生きるって決めたんでしょ? 周りを見て。あなたは一人じゃないわ」
「こんなとこ、誰もいるはずないじゃないか」
唾をはくように投げやりな言い方をしてしまう。
「見つけて……」
まるで白昼夢を見ているような感覚。
はっきり聞こえていた声が遠くなる。
涙でぼやける視界。
僕はもう一度見渡す。
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