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神『…じゃ、聞いてみればいいネ』 そう言って銀時の元へスタスタと向かいだす神楽 新『あ、ちょ神楽ちゃん!!』 神『銀ちゃーん』 銀『………』 聞こえていないのか 窓の外を見たままの銀時 そんな銀時に神楽が耳元に近寄り勢いよく叫んだ 神『銀ちゃァァァん!!!!!!』 銀『うぉっ!!!!!』 がシャンと盛大に椅子からひっくり返る銀時 その様子をあわあわと見つめる新八 銀時は起き上がった途端、神楽に負けじと大声で叫んだ 銀『うるせーんだよ!!神楽!!ご近所の迷惑も考えやがれ!!!!』 新『お前もな…』 ゼェゼェと肩で息をする銀時を見て、安心したように神楽が呟いた 神『やっとしゃべったアル』 銀『…へ?』 ポカンとする銀時 新『そうですよ銀さん!さっきからずっと黙っちゃって…どうしたんですか!?』 新八の問いかけに困った様な顔をする銀時 銀『いや、あの…ちょっと考え事しててよ』 いつもと何か様子が違うということに、新八は気が付いていた 新『…珍しいですね。銀さんが考え事なんて』 銀『まぁな…』 神『どんなこと考えてたアルか?』 銀時は少し黙った後 銀『…ガキにはまだ早ェーよ』 と言い、神楽の頭をくしゃっとして笑った 新『……銀さん…』 何故かその姿が哀しそうに見えたのは僕だけだろうか… 神『…ふん!どうせエロいことでも考えてたアルな。汚れた大人の事情なんて聞きたくないネ』 くるりと銀時に背を向ける神楽 まだ早い… そう言っていつも逸らかす 何を考えていたのかなんて分からないけれど、それが銀ちゃんにとって辛いものだということはお見通しネ だって空を見つめる銀ちゃんの表情が すごく…哀しそうだったから… 神楽の肩をぽんと叩き 銀時は玄関に向かい歩き始めた 新『…あ、銀さんどこ行くんですか?』 銀『ちょっくらイチゴ牛乳買いに行って来る』 後ろ向きに手を振る銀時 神『私も行くヨ!!』 ソファに立て掛けてあった傘を手に取り走り出す神楽 新『僕も!!』 2人に続き新八も居間を飛び出した †
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