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そんな彼女の綺麗な肌には、所々、傷が見られた。
「ダオ・……ケータル…様……。
………………!!」
不意に、彼女の疲れてうまく動かない身体は滑る岩に足を取られた。
フワッ。
しかし、不思議な力によって倒れることなく立たされた。
「予に用でもあるのか?
………エリーゼ」
ゾワッ!
一瞬、大きな恐怖………否、存在が場を支配した。
「ダオ・ケータル様」
エリーゼと呼ばれた彼女は前方に大きな生物がいることを認識する。
二つの金色の目が彼女を見ていた。
「これを……この子を救って下さい!
私とアルタイルの子供なんです!」
彼女はその存在に叫ぶ。
疲れを見せていた彼女は何かに駆り立てられるように力強くなった。
そして、優しく抱えていた何かをその存在へと差し出した。
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