幕開け(ひろ美編)

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私の名前は、瀬崎ひろ美、 夫とは22才で結婚、長男、長女、次男と3人の子供に恵まれ、幸せな結婚生活……、のはずだった。   夫は、とにかく、SEXが好きで、ま、それで、たて続けに子供が生まれた訳なんだけど、そのお陰で、3人の子供の他に……、  流産、中絶を繰り返し、  20代は殆ど生理が無かった位だ……。 出産後も、一ヶ月はSEXは駄目なのに、待ってくれた事など、一度もない。  退院して二日目程で上に乗ってくる。産後10日も待ってくれない。 子宮内膜症を繰り返すようになったのも、そのおかげ。  私が26才、上二人がまだ小さくて、育児に追われてた頃、外で女と浮気、  ばれた後は、やたら堂々と女と会っていた。   朝早い仕事なのに、夜中の2時位に帰ってきて、女とやってきたばかりなのに、私の上に乗ってきた……。   離婚されるのも困るので、抵抗できなかった……。  「ひろ美はやっぱいい……、凄く絞まる。  さっきまで、やりまくってたのにもう硬くなってるよ……!」  「いい加減にして…。そんな事、よく言えるわね……」  「本当の事だからさ、気持ちいい……、中出ししていいか…?」  「駄目に決まってるじゃない、やめて……、外に出して……!」   しかも、夫が求めてるのに妻が拒んだ場合、慰謝料なしで、離婚できる、等と、平気で言ってくる……、  女を道具にしか思ってない。  それでも、どんなに無神経な男でも、離婚は考えられなかった……。   私自身が、母子家庭で育ったから、子供に、同じ思いはさせたくなかった……。  3人目の子供が生まれて、すぐまた妊娠、中絶した後、その日、上に乗ってきた時は、逆上し、初めて拒んだ。 夫は、性欲を満たす為か、また浮気、 彼に対する信頼感は完全に無くなった……。  それ以来、夫を、全く受け入れられず、時は経った……。   元々、SEXが嫌いとか、そんな事は無かったが……、  流石に、こんな結婚生活の中で毛嫌いしてしまうのも、無理はない。 SEXなんて、男の為にあるもの…、男の性欲を満たす為、その結果、女は出産という、苦痛を虐げられる……。  男が喜ぶだけじゃない……、 そんな物、要らない、ない方がいい………  と、そう思ってた………。  彼、相馬智昭と知り合うまでは………。
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