修羅場(ひろ美編)

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そろからは、夫とは、全く口を聞かなくなった。 顔を家族に、できる限り見られたくないので、ホテルから、濡れタオルを、そのまま持って帰った。   途中で、聡は、車を停めて、ロックアイスを買ってくれたが、何も言わず、顔を冷やした。   これが、浮気をした報酬……? それなら、とっくに夫など、  殺せばよかったわ……。  女の所に入り浸りで、家に金もよこさなかった事、あったわよね。  家に着いて、母に、「どうしたの……、その顔……?」 と聞かれた。 「ちょっと、仕事先で 怪我した……、お母さん、もういいわよ、有難う。  聡が車で送るから………」   夫、聡はそのまま母を送るつもりで、車に乗ったままだった。  車の方向をちらっと見ながら、母が聞いた。  「聡さんと、なんかあったの……?」   「違う、て。そうじゃないから……」   でも、殴られてる間は、本当に殺されるかと思った……。   暫くは、会社にも出られないし、外へも行けない……。   翌日……、   会社に連絡、仕事を休んだ。  次男の保育園も、休ませた。   いいご身分よね。妻をここまでボコボコにしておいて、何もないような顔して、普通に仕事に出掛けたわ……! あの男。
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