お母さん

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私はしばらく涙を浮かべたまま、その場でうつむいてじっとしていた。 父は私がそうしている横で、母の顔をのぞきこんでいた。 別れを惜しむかのように、最後にうんと頷くとアヤカの父は部屋のドアに向かって言った。 アヤカの父「車をまわせ。 帰るぞ」 ドアの向こうのSPのような人達は、その声に反応したようだった。 父はアヤカには何も言わずに立ち去った。 アヤカはそのまま立って泣いていた。
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