お母さん

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だれかが送ってくれるわけもなく、 タクシー代もないので、 アヤカは行きと同じように歩いて帰った。 でも行きより時間がかかった。 考え事をしながら歩いていたからだろう。 母と父について考えていた。 それから、これからの自分の生活について。 悪いことが連続というより同時に起きてしまったのだ。 アヤカは絶望している。 不幸すぎて死にたくなる。 家族を失った。 友達も知り合いもいないところにいる。 新しい学校にも行きたくない。 いっそこのまま時間が止まって、 新学期がこなければいい。 何かを考えるのも面倒になってきた。 何もしたくない。
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