こうして彼女は、一人になる。

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 腕と腕がぶつかり合う、威力と威力がぶつかり流れて消える。 振るわれた右手をジャックは両手で受け止めて片足を軸に足蹴りを放つ。しかしすぐさま相手は拘束から逃げて間合いをとる。 「やりますね」 「……お褒めいただき有り難う」  目標にしていた紅い建造物、いや紅い屋敷の前まで来たのはいい。しかしこの屋敷を守る門番に目をつけられてしまい、ジャックは仕方がなくだが門番と手合わせをしている。 (受け流される、攻撃が流される。肉弾戦は相手が上すぎるな、勝ち目は無いとは言えないが……)  セイッ、掛け声と同時に拳を突き出され。体をのけ反られせてなんとか回避できた、ジャックは咄嗟にジャンパーのポケットに手を突っ込み。自分の“牙”を取り出す。 「cut off!」 「ッ!」
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