こうして彼女は、一人になる。

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 ジャックが座っている幹の近く、隠れているように本人達は思っているのだろうが。頭隠して尻隠さず、視線が隠れていると思っている三人に向いたら一発でバレるであろう。  妖精の少女達は考えこんでいるジャックの姿を見て楽しいのか、くすくすと笑い声をあげる。三匹の妖精はジャックを迷わせて楽しんでいる。  妖精とは総じて悪戯好きである。歩いている人がいれば迷わせ、掃除をしている人がいたら集めたゴミを吹き飛ばしてしまう。お茶を飲んでいる人がいれば茶に塩をいれる始末。  悪戯好きな日の光、サニーミルク。  静かなる月の光、ルナチャイルド。  降り注ぐ星の光、スターサファイア。  この三匹の悪戯により森は抜け出せぬ迷宮となっている。三匹の妖精が集まっているからこそ怖いのだ。  サニーミルクは光を屈折させる程度の能力。これが相手を迷わせる主役となる能力。 光を屈折させる事で実際とことなる光景を見せることにより相手を騙す。そして自身の身も隠してしまう為に他者から見つかることは先ず難しい。  次にルナチャイルド。ルナチャイルドの能力は音を消す能力。 これとサニーミルクの能力を合わせる為に完璧な透明、無とかすことができるのだ。  最後にスターサファイア。能力は動く物の気配を探る程度の能力。つまりは相手の位置を把握してサニーミルクやルナチャイルドと悪戯する相手の動きを把握する。  三人よれば文殊の知恵と言うように。三匹よれば文殊の知恵、ジャックは完全に三匹の妖精により惑わされているのであった。
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