9人が本棚に入れています
本棚に追加
「………ねぇ」
「ん?」
「早くどいてくれませんか?」
「なんで?」
「なんでって……掃除機かけているからでしょ」
「此処は後ででいいから。今はとにかくあんまり動きたくない」
「………はいはい」
俺の脇には、掃除をしている女の子がいる。
家族じゃない。彼女でもない。まして親戚のねぇちゃんな訳でもない。
「…休日だからってダラけてるとふやけるわよ?」
カチューシャ、ソックス、少し短めのスカート、そしてメイド服。
まぁ言ってしまったけど、そこで部屋の掃除をしているのは、コスプレしてるんじゃあなく、冗談無しでその職業に着いたメイドだった。
滑らかなクリーム色をしたツインテールの髪を揺らしながら、そのメイドは今度は高い棚の上を拭こうと奮闘している。
「んッ…………」
最初のコメントを投稿しよう!