序章

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「横に台あるでしょ」 「乗らない」 「は?」 何故かわざわざ台を使わずに、あと数センチほどで届くがジャンプでもしないと無理だろう。そして、ジャンプしながら掃除するメイドなんて普通いやしない。 それに………その、スカートの中の何かが見えてしまう可能性もある。 「一昨日、御主人様がいない時にその台に乗って掃除してたの」 なんで?と聞く前に、その主にタメ口のメイドは自分で話し始めた。 「この棚は横幅が少し広いから、台を動かさないとならないの」 「それで?」 「それがちょっと面倒だったから、身体を伸ばしたらハジまで届くんじゃないかと思ったから……」 ははぁ。 「バランス崩してコケたんだろ?」 「………っ!そうよ、悪い!?」 そう言いながら、あろうことかスカートをたくし上げて…… 「見てよ、それでふとももを打撲しちゃったのよ!だから私はあのムカつく台をもう二度と使いたくないの」 いやぁ………それはただの八つ当たりだろう。
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