『卵がほしい🐤』

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「……。」 僕の足が止まった 開ききった体のあいつ… 「アジの開きだ…。」 食べたかった もう買ってしまおうかとも思った 「そっ…そんな大胆な体でこっちを見るなよ!!」 僕は動揺していた しかし そんな自分を抑えようと必死に抵抗した 『僕は卵を買いに来たんだ そうだろ… こんなに簡単に浮気するような軽い男だったのかよ! それにこいつはアジの開きでしかないかもしれない でも卵1パックあればどうだ? 卵焼きだけじゃなく 目玉焼き スクランブル オムレツ チキンラーメンの真ん中 そうだ... 夢がある ただの卵1パックじゃないんだ 夢の詰め合わせと言っても過言ではないんだ』 そう自分に言い聞かせると 僕はあと少しのところで思いとどまった 「開いてるくせに生意気な奴だ」 僕は思わず声にだしてしまいそうになった
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