バナナ・パブリック

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日本のとある、見晴らしの良い丘。 暗くてよく見えないが、2つの影があった。 「母ちゃん、おてんとさまってのがみてみたいお」 この少年こそが、5歳の島根である。 「待ってれば見えるお。ただしあんたが生きてるうちに見れる保証は全くないからね」 事実、天気予報では、「バナナの皮」がはがれるのは、少なくとも500年後と発表されていた。 「じゃ、待つわ」 島根は心に決めた。 そしてそれが、最後に聞いた母の言葉となった。
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