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「いつ読んでもいい話だな」
俺はそう呟いて読んでた本を閉じた
「俺も不思議の国に行ってみてぇー」
「なら行ってみますか?」
「…え」
いきなり後ろから声がして振り返る
そこにはウサ耳を生やした白髪のオッサン
「だ、誰っすか?」
「白ウサギですよ、アリスを迎えに来たんです」
いやいやいやいや
アリスじゃねえし、白ウサギとか誰だよ
マジで頭イッちゃってるってこの人;
「失礼な方だ。私は至って真面目ですよ」
…どどど読心術っ!?Σ
何だよ、何なんだよこの人!!!
「だからアリスを迎えに――」
「俺、有栖川なんで男の子なんで人間違いかと」
「いえ、貴方で間違いありません」
「なっ…」
「貴方にはあの扉に入って貰います」
白ウサギが指さす方には見たこともない洋風のギラギラした扉
あきらかに場違いだろ、アレ;
「いや、俺行かないっすよ」
「行きますよ」
「行きませんて」
俺の言葉に白ウサギは面倒臭そうに溜息を吐いて、近付いてくる
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