01→お迎えがきた

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「いつ読んでもいい話だな」 俺はそう呟いて読んでた本を閉じた 「俺も不思議の国に行ってみてぇー」 「なら行ってみますか?」 「…え」 いきなり後ろから声がして振り返る そこにはウサ耳を生やした白髪のオッサン 「だ、誰っすか?」 「白ウサギですよ、アリスを迎えに来たんです」 いやいやいやいや アリスじゃねえし、白ウサギとか誰だよ マジで頭イッちゃってるってこの人; 「失礼な方だ。私は至って真面目ですよ」 …どどど読心術っ!?Σ 何だよ、何なんだよこの人!!! 「だからアリスを迎えに――」 「俺、有栖川なんで男の子なんで人間違いかと」 「いえ、貴方で間違いありません」 「なっ…」 「貴方にはあの扉に入って貰います」 白ウサギが指さす方には見たこともない洋風のギラギラした扉 あきらかに場違いだろ、アレ; 「いや、俺行かないっすよ」 「行きますよ」 「行きませんて」 俺の言葉に白ウサギは面倒臭そうに溜息を吐いて、近付いてくる
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