一章

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『はい、すばるくん。今日もお疲れさま。』 もともと得意やなかった コーヒーが 飲めるようになったのも こいつのを飲んでから。 「あー、やっぱ美味いわ」 そう言った俺の顔を 幸せそうにみつめるこいつは 俺より年下のくせに 穏やかで暖かい。 そんなこいつに 惹かれている そう気付くのに長い時間は かからなかった。 ただ、俺は男でこいつも男。 気付いた気持ちへの戸惑い。 叶う見込みもないこの恋。 それをどうすることも出来ずに この店に通い続け 戸惑い以上の気持ちを抱き 叶うはずないと分かりながらも こいつとの関わりを求めて 日々、少しでも深い関係に なれるように願っている。
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