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一章

ただ、この店が気に入ったのは
店の雰囲気だけやない。

「まるー、来たでー」

『こんにちは。また来てくれはったんですね。』

そう、この穏やかな笑みを
浮かべた男。

この店の店長であり
何を隠そう
俺が片想いしとる奴。

こいつが居るから
どんだけ疲れとっても
この店に来るんかも知れへん。