終わりなき世界

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夜空に浮かぶ月と比べると、その色はあまりに儚く、あまりに弱々しい。 そんな月を見つめているうちに、俺の心にはとりとめようのない思考が浮いては沈んだ。 言葉になろうとすらしないそれらの思考の、虚ろな痕跡だけが俺の心に残る……。 想いは、吹きさらされた砂のように、どこかへと消えてしまった。 何もかもが――虚しく感じる。
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