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呆然としている男に背を向けると、綾女はその他動きを止めている部員達を一喝した。
綾「……固まっている暇があるなら、素振り三千回だ。
ぼやぼやするな!」
《はっはいぃぃ💦》
その後、剣道部員達は屍の様だったとか…。
一通り指示を終えた綾女は1人、木刀を手に道場を出るとゆっくりと精神統一を始めた。
静かな風が綾女の黒髪を撫でる。
ひらりと木の葉が散ると同時に綾女の木刀が空を切った。
美しく弧を描いて振り下ろされる木刀は、まるで真剣のように鋭くその刀身を閃かせ、ピタリと止まった。
綾女は長く息をはくと、ゆっくり木刀を納めた。
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