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「残念でした」
会長は楽しそうに生徒会室の鍵をクルクルと回し始めた。
「こ、来ないで…!!」
あたしは徐々に近づいてくる会長にポケットの中にあるものを投げつけた。
「…面白いね、君」
会長は、投げたものの中にあったあたしのピンを拾うと、自分の前髪につけた。
「…どう?似合う?」
「っ…」
会長は怯えるあたしを見てフッと微笑むと、あたしの腕を掴んで引っ張った。
「ちょ…」
ドサッ。
男の人の力に敵うわけがなく、あたしはそのまま黒いソファーの上に投げられた。
「ったあ…、っ!?」
その上に会長が馬乗りになった。
「…SB入って、楽しい?」
ふわっと香水の香りが漂った。
リクトたちとはまた違う、甘いにおい。
あたしはその香りに翻弄されながらも口を開いた。
「っ…あたし、入ってなんかいませんけど」
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