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「このように見てみると、本当に美しい顔立ちの者ばかりだ。どうです、全員まとめて私の下につきませんか?」
伊集院さんはグルリと皆を見渡しながら、楽しそうに目を細めた。
「…は?何言ってんのあんた。誰一人つくわけないでしょ」
ひな嬢さんが腕を組みながら、伊集院さんを睨みあげた。
「おや、これはこれは。鳳嶺学園の恥部、ひなげしお嬢様ではありませんか」
伊集院さんはひな嬢さんの前に歩み寄ると、手をとり甲にキスをおとそうとした。
「―触んないでくれる?」
ひな嬢さんはパシッとその手を振り払うと、唇をギュッと結んだ。
「フッ、本当に可愛いげのない人だ。私の父と貴女の父の仲が良くありませんでしたら、早乙女会などすぐにでも消し去って差し上げますのに」
「それは残念ね。伊集院総監は私の父にゾッコンみたいで」
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