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「…まあいい。これから2泊3日の楽しい合宿が始まるんですから仲良く行きましょう」
伊集院さんはあたし達に向かって軽く頭を下げると、扉を潜ってもう1つ向こうの部屋へ行ってしまった。
「…仲良くとかアホかアイツは」
リクトが伊集院さんの背中を見送りながら小さく舌打ちをした、そのとき。
『なぁにしかめっ面してんだ、リクト』
「!?」
突然後ろからリクトの頭をワシワシと撫でる大きな手。
「サメさん…!?」
リクトが驚いたように後ろを振り返った。
「おうよ、久しぶりだなぁ」
サメさんと呼ばれたそのダンディーなおじさんはくわえていた煙草を吹かしながらニッと笑った。
「サメ…さん?」
「―あっ、さくらちゃん皆の顔見てて!面白いもの見れるから」
突然今日太さんが意地悪そうな笑みを浮かべながらあたしの両肩を掴んでリクト達の方を向かせた。
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