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キーンコーンカーンコーン
チャイムがなると同時に弁当を握り、私は急いで階段を駆け上がる。
扉を開くと光輝さんはもう来ていた。
「大丈夫か?」
「は、はい…何とか」
息を整え少し離れた場所に座る。
光輝さんは来るのが早い。
待たせたくなくて頑張って走るがいつも、一番にはなれない。
「あっそう言えば」
「どうしました?」
「あの人達、いる?」
「あの人達?」
「嗚呼、何て言ったかな…佐助と小太郎?」
その瞬間 激痛がはしった。
「いっ―!!うぁあぁ!!」
「おい!どうした!?」
私は頭を抑え叫ぶ。
痛い 痛い 頭が
割れるように痛い!!
「大丈夫か!!?」
光輝さんの焦った声が聞こえる。
大丈夫じゃない
この痛みが―
光輝さんは叫び続ける私に先生を呼んでくる と言って立ち上がった。
私はふらふらと足がふらついて後ろに引っ張られるように歩き。
ガツッ 出っ張ったコンクリートに躓き…
「――おい!待て!!」
屋上から落ちた。
光輝さんは走ってくるが、私はどんどん落ちていく。
私 死ぬのかな…
痛みが広がる中で冷静な私は呟いた。
地面まであと少し―
「しおぉぉおぉおんん!!!!!」
〔記憶〕
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