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顔を上げると、サングラスをかけた 背の高い‥‥男の人。
(‥‥‥‥‥怖い。)
男は立ったまま わたしの方を見下ろしているので、しゃがんでいる わたしにとっては すごい迫力がある。
その迫力に圧倒され、わたしには また違う涙が溢れ始めた。
(どうしよう‥‥
逃げなきゃ‥‥っ)
しかし、<逃げる>という行動が恐怖感に止められ、どうしても体が動かなかった。
「‥‥‥なあ」
ビ ク ッ !!
「‥‥‥‥やだーっ!!」
べしゃっ
「うわっ?!」
急に声を発した 男に驚き、泥だんごを投げつけて逃げ出してしまった。
(やだ やだ やだ やだ‥!)
わたしは頭の中を真っ白にさせながら あの男の人から離れることだけを考えて走った。
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