兄の思惑

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『NATSU KAGAMI!!』 飛行機を降り、なかなか来ない迎えに痺れをきらした夏は、紙に英語で名前を書き迎えを探した。 『おかしいなー…にいにはアメリカの友達を迎えによこすって言ってたのに…。』 結局その後も涼の友達は現れず、夏は地図を頼りに仕方なく徒歩でホテルへ向かった。 「あのー…加賀美夏って名前で予約してあるんですけど…。」 夏はホテルのフロントの人に日本語で話かけた。 当然返ってくるのは英語ばかり。 夏は大学はでたものの英語だけは苦手だった。 実際フロントの人が何を言ってるか分からない。 『どうしよう…このままじゃ 泊まれもしないよ…。』 夏がつたない英語で苦戦していると、隣で悠長な英語が聞こえてきた。 夏が羨ましそうにそっと隣を見ると、そこにいたのは飛行機で夏をシカトした男だった。 『げー!あの男…!!なんでここに…。でも…今はそんな事言ってる場合じゃないよね…。』 夏は1人頷いた。 「あのー助けてくれませんか?」
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