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「あの…どうでした？」
夏は恐る恐る聞いてみた。
すると男はまた一変して不機嫌そうに夏を睨んだ。
「はっ！本当に予約したのかよ！？何度調べてもらったと思ってる！？どこ調べても加賀美なんてないってよ！しょうがねぇから空いてる部屋だけ取っといてやった…感謝するんだな！！」
男は怒鳴り散らすと、ガンを飛ばして去り際にあっと思い出したように一言言った。
「お前…英語もろくに喋れねぇのに１人で海外ってバカなんじゃねーの？」
男は鼻で笑って去って行った。
『な…なにさあの男はー！？』
夏は我慢の限界だった。
「ちょっと！待ちなよ！なんであんたにそこまで言われなきゃいけないわけ！？何様のつもりよっ！」
夏は怒り狂って大声で怒鳴った。
すると男は振り返りサングラスを少し下げた。そこには見覚えのある傷が…。
「暴力女にそんな事言われる
筋合いなんかねぇよ！！二度と俺に話かけんな！いいな！？」
男は夏の額にﾃﾞｺﾋﾟﾝを１発食らわせて立ち去った。
『あんの男…気づいてて人前だけ優しくしてー！！』
夏が怒り狂っていると足元に紙が落ちていることに気付く。
それは今の男が落としていった名刺だった。
「NMﾐｭｰｼﾞｯｸ 結城海… ゆうきかい！？」
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