はじまり

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「いや、あの…さっきあなたと似た人を見たから、驚いちゃって…」 「…ふーん。やるじゃん。あいつとオレが別人だって自分から気づいたの、君が初めてだよ。佐倉ちゃん?」 「え?……なんか雰囲気が違うから…。というか、なぜ私の名前を?」 「えー、勘かな? …くすくす」 「ふざけないで下さい」 というか、なぜ口でわざわざ"くすくす"って言う。 「うん。ごめん。ふざけてみた。先生に教室まで案内しろって言われたの。」 「…なぜあなたが?」 こんな不真面目そうなのが、ルーム長とかやってるのかな…。 「えー?何?そんなにオレで嬉しかったの? うーん、そうだなー、必然、かな?くすくす」 「いや。まじでふざけんないでくださいね?あ、とりあえず案内とっととしてください」 「はいはーい。えっとー、ここら辺、過疎ってるからクラスは一つねー。」 「はい、は一回」 「へいへーい」 「……。」
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